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傘をさすのも自由の象徴。

刑務所での生活では、受刑者が持てるものは細かく規定されています。
必要最低限のもののみに購入する許可が与えられていて、その中に傘はありません。

傘を差さなくても事足りるように、刑務所も設計されています。
舎房(寮みたいなもの)と工場(仕事をする場所)とを結ぶ通路には屋根があるので、そこを通れば濡れません。

雨の日には運動場での運動もなくなり、体育館を使います。

社会で生活していると傘なんて面倒なだけな気がします。
電車の中に忘れるし、似たような傘ばかりで傘立てから自分の傘を探すのも手間取るし、時には間違えたり間違えられたりします。
出先で降られると傘を買い足して、余計な傘が増えて煩わしいこともある。

だから傘をささない生活を俺は悪くないと思ってました。

そんなある日、刑務所が発行する受刑者向けの機関紙「人誌」に掲載されていた575の歌を読みました。

「何年も傘もささぬと笑う人」

言葉は多少違うでしょうが、刑務所暮らしも長くなりずっと傘をさしていない生活を笑う歌です。

番号と規則で管理された生活を自嘲しながらもそれを明るく笑い飛ばすような軽快さを感じて、不思議と心に残りました。

俺は雨は好きではないのですが、出所してから雨に降られると時々この歌を思い出します。
雨が降る中、傘をさして歩くのも社会にいるからこそなんだなと思います。

少しだけ見方が変わることで、心の中の風どおりが良くなります。
傘を打つ雨の音や、あの独特の雨のにおいも楽しもうと思えば楽しめる。
靴の中に雨がしみ込んで靴下まで濡れたりするのは気持ち良くはないけど、この歌を思い出すとそれほど嫌だとも感じなくなります。

少なくとも今の俺は番号で管理される場所にはいないんだなと思うと、少しだけ自由を感じる。

雨一つにも自由があるんです。


※※※

刑務所での生活や犯罪について描くことなどあります。
犯罪を助長する意図のものではありませんが、
そうしたものに対して嫌悪感や苦手意識を持たれている方はどうぞご遠慮ください。

※※※


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